小規模保育園を卒園後、保活で落ちたらどうなる?卒園後の進路や転園成功のポイントを解説
小規模保育園とは、0~2歳の子どもを預けることができる少人数保育施設です。0~2歳の待機児童を解消するために制定された小規模保育園ですが、気になるのが「3歳からどうしたらいいの?」という点ですよね。
小規模保育園卒園後の保活は大変というイメージもあり、「3歳の壁」と言われることも。保活で落ちたらどうしよう?と悩む保護者さんも多いでしょう。
とはいえ、卒園した後の保活にはさまざまなサポート、制度が利用できます。今回は小規模保育園卒園後の進路や転園成功のポイントを詳しく解説します。
この記事は以下の方におすすめです▼
- 小規模保育園に子どもを入園させようか悩んでいる方
- 3歳の壁をどう乗り越えようか悩んでいる方
- 小規模保育園の卒園後が知りたい方
この記事ではこんな情報が得られます▼
- 「3歳の壁」とは何か、乗り越え方
- 小規模保育園の卒園後進路
- 小規模保育園からの保活の様子、乗り越え方のポイント
小規模保育園の卒園後にある「3歳の壁」とは?
小規模保育園の卒園後、ママ達の間でささやかれる「3歳の壁」。一度は耳にしたという方もいるかもしれません。
まずは小規模保育園とは何か、3歳の壁とは何かを解説します。一緒にチェックしていきましょう。
そもそも小規模保育園とは?
小規模保育園とは、0~2歳児が利用できる少人数保育施設です。認可保育園では園児20人以上で運営されますが、小規模保育園は19人までという制限があります。
そもそも、小規模保育園は待機児童解消のために設立されており、従来の保育園のような大規模な施設は必要なく、条件を満たせばマンションの一室やビルの一区画でも運営可能。駅の近くやビジネス街など、利便性の高い土地でもよく見られます。
保護者にとっては、0~2歳という保育園に入りにくい時期の子どもを少人数保育で手厚く見てもらえるのが大きなメリットです。2015年からは認可の対象となり、今増えている保育形態でもあります。
ただし、3歳になると小規模保育園の場合は次に通う園を探さなくてはなりません。卒園後の園児の受け皿となる「連携施設(保育園・幼稚園・認定こども園)」を確保しているところもあるため、最低限ではありますが保活の必要があるのも特徴です。
「3歳の壁」って何?
3歳の壁とは、0~2歳を対象とする小規模保育園を卒園後、別の保育園や幼稚園に入れず行き場を失うことを指します。
小規模保育園に通うお子さんのパパ・ママはほとんどが仕事をしているため、進路としては保育園が一般的です。ですが、保育園の2歳児がほぼ全員進級するため、3歳児クラスの受け入れ人数はかなり少なくなり、3歳からの保活は難しいともいわれています。
また、働きながら園を選び、見学や申請手続きをしなくてはならないなど、保護者にとっては負担が大きいのも事実です。子どもにとっても環境が変わるため、慣れるのに時間がかかります。この苦労から、3歳の壁という言葉が生まれました。
ただし地域差が大きいため「我が家は特に苦労なく保育園に移れた」「第一希望の園に入れた」という方もいるでしょう。どの地域もが、3歳の壁で悩むわけではありません。
小規模保育園を卒園した後の進路は3つ
小規模保育園卒園後は保育園や幼稚園などを利用しますが、これら保育施設を利用するためには、保育認定を受ける必要があります。
出典:内閣府:よくわかる「子ども・子育て支援新制度」
保育認定は「保育の必要性」や「子どもの年齢」に応じて区分され、保護者の就労や介護、出産や妊娠などといった、子どもをやむを得ず保育できない環境が考慮されます。
この区分によって小規模保育園を卒園後の進路が変わってくるため、どのような施設に入れたいのかを考えて、認定を受けるようにしましょう。
ここでは、3つの進路をご紹介します。
- 保育園
- 幼稚園
- 認定こども園
それぞれを詳しく見ていきましょう。
保育園
保育園を利用するには、上記の図にあるうち2号認定が必要です。保育園では預かる時間が長く延長保育も利用できるため、働く保護者にとっては大きなメリットになります。
ただし、保育園の定員には上限があり、特に3歳児クラスは2歳児クラスからの持ち上がりで空き枠が非常に少ないのが現状です。引越しや転園などで空いた数名分の枠に申し込むため、激戦になります。
3歳からの保育園入園には地域差があるため、必ずしも「絶対に入れない」わけではありません。希望する場合は小規模保育園入園時と同じように、役所に希望保育園を申請しておきましょう。
幼稚園
幼稚園には2号認定という枠はなく、通う子は全員1号認定です。幼稚園は保育園と異なり標準保育時間が10時~14時と短く、午前中のみの日も夏休みや冬休みといった長期休暇もあります。
幼稚園によっては預かり保育や長期休暇中の保育を行うこともありますが、これを利用すると保育料はかなり高くなることも。そのため、新2号認定(保護者が就労や妊娠、介護などで保育の必要性があると認められるもの)を受けることで、延長保育料金の負担を減らせます。
参考:杉並区公式ホームページ「下の子を出産するため幼稚園で『新2号認定』を取得しました(令和3年12月15日)」
幼稚園によって預かり保育の運用は異なるため、
- 新2号認定がないと預かり保育が利用できないのか
- 延長保育料金はどのくらいかかるのか
- 預かり保育の時間
など事前に確認しておく必要があるでしょう。
認定こども園
認定こども園は1号もしくは2号認定が必要です。保育園と幼稚園の機能、特長をあわせ持つ施設であり、幼稚園よりも保育時間が長くとってあります。保育と教育両方を行っているため、「小学校準備のために座学を経験させたい」という保護者のニーズにも答えられるでしょう。園にもよりますが、夏休みなどの長期休暇中も保育を行っているところもあります。
1号の空き枠と2号の空き枠両方で入園できるため、認定こども園は保育園よりも転園のハードルは低く、比較的入りやすい施設です。
ただし、幼稚園と同じようにイベントや行事が充実しているため、フルタイムで働いている保護者にとっては園の行事や役員などが負担になることも。仕事との調整が必要になる場面も多い傾向です。
小規模保育園卒園後の転園を成功させるためのポイント
小規模保育園卒園後の進路に悩む方も多いのですが、転園を成功させるためにはいくつか保護者ができることがあります。
- 小規模保育園在園中から次の園を探す
- 選択肢を広く持つ
この2つのポイントをチェックしていきましょう。
在園中に転園申請を出しておく
小規模保育園卒園後に行動すると、一斉に4月入園3歳児枠に園児が集中します。競争も激しくなるため、0~2歳の小規模保育園在園中に転園申請を出す方もいます。
ただし、年度途中で空きが出るケースは少ないため、気長に待つことも必要です。大きな保育園だと2歳児の4月入園にむけて申請を出すのもよいかもしれません。
なるべく選択肢を増やしておく
先ほどご紹介した卒園後の進路にもさまざまありましたが、どれか一つに決めて行動すると、いざ希望通りの園に入れなかったときに仕事を辞めたり、保育園探しのために引越しが必要になったりします。
今では幼稚園や認定こども園でも、延長保育を利用すれば夕方まで預かってくれることもあります。「次も絶対に保育園!」と選択肢を絞るのではなく、視野を広げて定員や募集期間だけでも把握しておくとよいでしょう。
小規模保育園を卒園後、次の進路に落ちた場合の対応策やよくある質問
小規模保育園を卒園した後、次の進路に落ちた場合はどうすればよいのでしょうか。
「仕事を辞めた人はいるのか?」「保育園に落ちたけど、幼稚園をこれから探しても間に合うのか?」など、気になる質問を見ていきましょう。
小規模保育園を卒園後、どこにも入れず仕事を辞めた人はいる?
小規模保育園を卒園後、どこにも子どもの預け先がなく仕事を辞めた方はほぼいません。
競争率の高い地域だと希望通りの園に入るのが難しかったり保育園の空き枠がなかったりしますが、少し遠い園や設備が少ない園などで妥協し、どこかに入園する場合が多くなります。
どこにも入れないことになる前に、選択肢を広げたり幼稚園やこども園への入園を検討したりするなど、対策をしておきましょう。
保育園に落ちてから、幼稚園を探しても間に合う?
保育園の入園決定通知は2月下旬に届く場合が多い傾向です。2月下旬から幼稚園を探し準備をして、4月に入園するのはかなり厳しいかもしれません。
例えば保育園に落ちてから他の保育園よりは家の近くの幼稚園に通いたいという場合、これは幼稚園によります。満員になっていないため受け入れてくれることもあるからです。
とはいえ、入園まではかなり忙しいので、事前に幼稚園もチェックしておくようにしましょう。子どもが3歳になると入園できる年少クラスが設置されているところもあります。
幼稚園だけでなくこども園という選択肢もあるため、保育園への入園申請を行う際に役所に聞いてみるのもおすすめです。
小規模保育園の卒園後の進路は、余裕をもって決めておこう
小規模保育園を利用するためには、卒園までに保活する必要があります。考えられる選択肢すべてに落ちるケースはほとんどありませんが、希望する進路を選ぶためには事前の行動が何より大切です。
小規模保育園は、転園さえうまくいけば0~2歳に特化した手厚い保育を受けられます。子どもが小さくても仕事を諦めたくない方や、小さな子どもだからこそしっかりと目の行き届いた保育を希望する方は、神奈川県にある小規模保育園ぽとふをぜひチェックしてみてください。
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