病児保育の利用料金はいくら?登録する際のチェックポイントも紹介
病児保育は、働くパパママが育児と仕事を両立するための強い味方です。本記事では、病児保育の料金相場や、登録する際のチェックポイントについて詳しく解説します。
病児保育とは
病児保育とは、病気または病後の回復期で、集団保育が難しい子どもを預かってくれる保育サービスのことです。内閣府の資料によれば、2018年時点で全国に3,130カ所の施設が存在します。
病児保育は、主に以下のような場合に利用されます。
- 親の仕事が休めない時
- 出産や冠婚葬祭などの急な用事がある時
- きょうだいの世話と両立が難しい時
多くの場合、保育園や病院に併設されており、医師・看護師・保育士などの専門職が子どもたちを見守ります。これにより、親は安心して仕事に集中できるのです。
参考:内閣府「病児保育事業」
病児保育には「施設型」と「訪問型」がある
子どもの急な体調不良で仕事を休めない時、病児保育サービスは働く親にとって大きな助けとなります。病児保育には主に「施設型」と「訪問型」の2種類があり、それぞれに特徴があります。
施設型病児保育
施設型病児保育は、主に市町村などが認定した事業主が運営するサービスです。多くの場合、保育園や病院に併設されており、専門的なケアを提供できる環境が整っています。
施設型病児保育の最大の特徴は、医師、看護師、保育士などの専門職が常駐していることです。これにより、子どもの健康状態を適切に管理しながら保育を行うことができ、特に病気の子どもを預ける親にとって大きな安心材料となります。
また、病院に併設されている場合は特に、緊急時の対応が迅速に行えるという利点があります。
集団での保育環境は、他の子どもと一緒に過ごすことで気分転換にもなり、楽しく療養できる場を提供します。利用にあたっては、多くの施設で前日までの予約が必要ですが、空きがある場合は当日の利用も可能なことがあります。この予約システムにより、施設側は適切なスタッフ配置を行うことができます。
ただし、施設型にも課題があります。インフルエンザなどの流行期やサービスの少ないエリアでは予約が取りづらくなることがあります。また、子どもを施設まで送迎する必要があるため、親の負担が大きくなる場合もあります。
訪問型病児保育
訪問型病児保育は、主に民間のベビーシッター事業者が提供するサービスです。シッターが直接自宅に訪問して保育を行うため、より柔軟な対応が可能です。
訪問型病児保育の最大の特徴は、子どもにとって最も安心できる環境である自宅で療養できることです。慣れ親しんだ環境で過ごせるため、子どものストレスを軽減できます。また、シッターが自宅に来てくれるため、親が子どもを送迎する必要がないのも大きな利点です。
訪問型のもう一つの大きな特徴は、その柔軟性にあります。突発的な依頼にも対応できることが多く、前日や当日の急な依頼にも応じてくれる事業者が多い傾向にあります。
さらに、1対1の保育により、子どもの状態に合わせたきめ細かいケアが可能です。兄弟姉妹がいる場合でも同時にケアができるため便利です。また、他の病児と接触する機会がないため、二次感染のリスクを抑えることができるのも利点の一つです。
しかし、訪問型にも課題があります。シッターの医療知識や経験にばらつきがある可能性があり、緊急時の対応に不安を感じる親もいます。また、施設型に比べて料金が高くなる傾向があります。
両タイプの病児保育にはそれぞれ長所と短所があります。家族の状況や子どもの状態、利用可能なサービスなどを考慮して、最適な選択をすることが大切です。
多くの自治体や企業が病児保育サービスの充実に取り組んでいますので、お住まいの地域や勤務先の制度を確認してみるのもよいでしょう。
病児保育の利用料金
病児保育の料金は、施設型と訪問型で大きく異なります。以下に一般的な料金体系をまとめました。
病児保育の利用料金【施設型の場合】
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
基本料金 | 2,000~3,000円/日 | 自治体によって異なる |
別途費用 | 実費 | 給食代、おやつ代、寝具代など |
減免制度 | 条件による | 生活保護世帯:無料 市町村民税非課税世帯:半額など |
多くの自治体では、所得に応じて利用料金の減免制度を設けています。詳細は各自治体にお問い合わせください。
病児保育の利用料金【訪問型の場合】
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
入会金 | 3万~5万円 | 無料の事業者もあり |
月会費 | 5,000~8,000円/月 | – |
基本料金 | 約2,000円/1時間 | – |
交通費 | 実費 | – |
オプション料金 | 条件による | 早朝・夜間対応、きょうだいの同時保育など |
訪問型は施設型に比べて柔軟に対応してくれますが、その分料金も高くなる傾向があります。ただし、自治体の助成制度や、職場の福利厚生サービスを利用できる場合もあるので、確認してみるとよいでしょう。
病児保育に登録する際のチェックポイント
病児保育を利用する際は、施設型・訪問型とも事前登録が必要です。登録時には、料金以外に次のポイントもチェックしておきましょう。
保育内容やスタッフの質
病児保育に登録する際は、まず保育内容やスタッフの質を確認することが重要です。
下記にそのポイントをまとめました。
- 保育環境:どのような場所で保育が行われるのか
- スタッフの資格:看護師や保育士の資格保有状況
- 緊急時の対応:病状悪化時の対応方法
- 口コミ:他の利用者の評判
これらの情報は、施設見学や説明会に参加することで得られることが多いと言えます。可能な限り、実際に足を運んで確認することをおすすめします。
対応してもらえる疾患
対応可能な疾患は施設やサービスによって大きく異なります。一般的な傾向として下記のような点が挙げられます。
- 多くの施設で対応可能な疾患:風邪による発熱
- 対応不可の可能性が高い疾患:新型コロナ、麻疹(はしか)、流行性角結膜炎(はやり目)など感染力の強い疾患
- 施設によるもの:インフルエンザ、胃腸炎(症状が落ち着いていればOKなど)
対応疾患に関しては、必ず利用を検討している施設やサービスの規定を確認しましょう。特に、お子さんが持病やアレルギーを持っている場合は、事前に相談することが重要です。
予約の取りやすさ
予約の取りやすさも病児保育先を決める際の重要ポイントです。主に下記のような特徴が挙げられます。
- 予約方法:多くの施設がオンライン予約に対応
- 空き状況:日頃から確認しておくと安心
- キャンセルポリシー:子どもの体調は変わりやすいので、キャンセル料の有無も確認
人気の施設では予約が取りにくい場合もあります。複数の施設に登録しておくことで、いざという時の選択肢を増やすことができます。
自治体や職場の助成制度
自治体や職場の助成制度についても、事前に確認しておきましょう。主に下記のような特徴が挙げられます。
- 施設型:生活保護世帯、非課税世帯は料金を免除・減額されることが多い
- 訪問型:自治体の助成制度、職場の福利厚生サービスが利用できる場合も
これらの助成制度を利用することで、経済的な負担を軽減できる可能性があります。勤務先の人事部門や地域の子育て支援窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。
病児保育利用の流れ
病児保育の利用の流れは、施設によって若干異なる場合がありますが、一般的には以下のような流れとなります。
1. 事前登録
事前登録に必要な情報は、主に下記が挙げられます。
- 必要書類:保護者の氏名、住所、勤務先情報
- 子どもの情報:病歴、予防接種の履歴、アレルギーの有無など
- 登録のタイミング:保育園入園が決まったら、すぐに登録するのがおすすめ
事前登録は、多くの場合オンラインや郵送で行うことができます。登録完了までに時間がかかる場合もあるので、余裕を持って手続きを進めましょう。
2. 診察
次に必要なのは、診察です。
- かかりつけ医または病児保育室の医師による診察
- 専用書類(「病児保育連絡票」や「診療情報提供書」など)への記入
- 注意すること:書類の記入に費用がかかる場合あり
診察は、子どもの症状を正確に把握し、適切な保育を行うために必要な手順です。医師の指示をしっかり聞き、保育スタッフに伝えることが大切です。
3. 予約
次に、病児保育を予約します。方法やタイミングは下記のとおりです。
- 方法:電話やインターネットでの予約が一般的
- タイミング:施設型は原則前日までに予約(空きがあれば当日受け入れも)
- 混雑期:インフルエンザの流行期などは「キャンセル待ち」になることも
予約システムは施設によって異なります。使い方を事前に確認し、スムーズに予約できるようにしておきましょう。
4. 入室
病児保育先に子どもを連れていきます。下記の点をチェックしておくとよいでしょう。
- 持ち物:専用書類と保育に必要な物品
- 支払い:利用料金は当日現金支払いが多い
入室時には、子どもの様子や注意点をスタッフに詳しく伝えましょう。また、緊急時の連絡先も忘れずに伝えておくことが重要です。
病児保育なら「病児保育室ぽとふ」
病児保育は、働くパパママにとって心強い味方です。料金や利用条件をよく確認し、子どもの体調と相談しながら上手に活用しましょう。
最後に、神奈川県綾瀬市で運営されている「病児保育室ぽとふ」をご紹介します。
ぽとふは、綾瀬市内で唯一の病児保育室です。対象は、生後6カ月~小学6年生まで。利用可能地域は、綾瀬市および近隣市町村(相互利用協定あり)となっています。
予約方法は、オンライン予約システムを利用します。簡単に空き状況の確認が可能です。利用料金の詳細は、直接保育室までお問い合わせください。
「病児保育室ぽとふ」は、地域に根差した病児保育サービスを提供しています。利用を検討されている方は、ぜひ一度お問い合わせください。
病児保育を賢く活用して、子どもの笑顔とあなたの充実したキャリアのどちらも大切にしましょう。事前に情報を集め準備をしておくことで、いざという時に慌てることなく病児保育を利用できます。子どもの健康を第一に考えながら、ご自身のワークライフバランスも大切にしてください。
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