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病児保育はかわいそう?利用するメリットや注意点を解説

「病児保育に預けると子どもがかわいそう」という気持ちは、実は多くの方が経験する自然な感情です。でも、それは本当にかわいそうなことなのでしょうか?

病児保育は決してかわいそうではありません。むしろ、子どもの健康と親のキャリアの両立を支える重要なサービスです。本記事では、小規模保育園を運営する「ぽとふ」の視点で、病児保育に対する不安や疑問を解消できるよう、そのメリットや利用のコツをご紹介します。

病児保育に対するイメージと不安

「病気の子どもを他人に預けるなんて、かわいそう…」

これは、多くの親が病児保育を利用する前に抱く典型的な思いです。実際、病児保育に対しては次のようなイメージや不安を持つ人が少なくありません。

  1. 体調が悪いときに預けるなんて、子どもがかわいそう
  2. 知らない場所で寂しい思いをしそう
  3. 万が一、体調が急変したら対応できないのではないか
  4. 自分は、子育てより仕事を優先するひどい親なのだろうか

これらの不安は、子どもを思う親心から生まれる自然な感情です。しかし、実際に病児保育を利用した多くの親が、こうした心配が無用のものだったと語っています。

では、なぜ病児保育が必要とされ、実際の利用者からは好評なのでしょうか?その理由を探っていきましょう。

病児保育の需要は高まっている

時代とともに、子育ての形も大きく変化しています。もはや病児保育は「特別なサービス」ではなく、現代の子育て家庭には欠かせないインフラとなりつつあります。データが示す社会の変化と、それに応える病児保育の進化をご紹介します。

1. 共働き世帯の増加

令和5年版厚生労働白書によると、30年前の1994年頃は、共働き世帯と専業主婦世帯がほぼ半々でした。しかし、現在では共働き世帯が専業主婦世帯の約2.3倍にまで増加しています。この数字が示すのは、多くの家庭で両親が働いているという現実です。

出典:厚生労働省「令和5年版厚生労働白書|共働き等世帯数の年次推移

2. 子どもの病欠の頻度

子どもの病気による欠席は、親にとって大きな課題です。下記はある医科大学が行った年齢別の平均病欠日数の結果です。

年齢平均病欠日数(年間)
0-1歳約16日
2-3歳約8日
4-5歳約6日

出典:東京女子医科大学雑誌第87巻第5号「保育園児の病欠頻度に関する研究

これらの数字は平均値であり、個人差が大きいことに注意が必要です。また、新型コロナウイルス感染症の流行以降、発熱時の登園ルールはさらに厳しくなっており、実際の欠席日数はこれ以上になる可能性があります。

このような状況下で、親が育児と仕事を両立するのは非常に困難です。そこで、病児保育の需要が高まっているのです。

病児保育はかわいそう?利用者の意外な声

実際に病児保育を利用した親の声を見てみましょう。SNSでの投稿から、いくつか紹介します。

https://twitter.com/chro_mil/status/1781945749665886551
https://twitter.com/junpegg/status/1818785194427740524

これらの声から分かるのは、多くの親が最初は不安を感じながらも、実際に利用してみると良かったと感じているということです。病児保育は決してかわいそうなことではありません。むしろ、子どもにとっても親にとっても、大きなメリットがあるサービスなのです。

病児保育を利用するメリット

病児保育を利用するメリット

病児保育には、想像以上のメリットがあります。ここではそのメリットについて詳しくご紹介していきます。

保育のプロがつきっきりで見てくれる

病児保育の最大の特徴は、専門家による手厚いケアです。

  • 通常の保育園よりもかなり少人数制で、マンツーマンで見てもらえることも多い
  • 担当するのは保育士や看護師など、保育のプロフェッショナル
  • 子どもの扱いに慣れていない身内(遠方に住む祖父母など)に預けるよりも、子どもの状態を適切に判断し、対応できる

これらの特徴により、子どもは適切なケアを受けながら、安心して過ごすことができます。また、プロの目で子どもの状態を観察してもらえるため、親も安心して仕事に集中できるのです。

医療体制が整っている

病児保育施設の多くは、医療機関と連携しているか、医療機関内に設置されています。これにより下記のような利点があります。

  • 医師や看護師など、医療のプロが常駐または近くにいる
  • 体調のチェック、投薬などもしっかり対応してくれる
  • 体温、睡眠、食事、排泄など、かなり細かい記録をとって教えてくれる

このような環境は、家庭で看病する以上の安全性を提供することがあります。特に、急な体調変化にも迅速に対応できる点は、親にとって大きな安心材料となるでしょう。

親がキャリアを継続できる

子育てとキャリアの両立は、多くの親にとって大きな課題です。病児保育を利用することについて、下記のような考え方もできるでしょう。

  • 長い目で見れば、子どもの看病で大変なのは小さいうちの数年間
  • これまで築いてきたキャリアや、この先何十年のことも考えると、病児保育の力を借りて乗り切るのも一つの選択肢
  • 「子どものために仕事を頑張る」というのも立派な選択

キャリアを継続することで、経済的な安定や自己実現を果たすことができます。これは、長期的に見れば子どもにとってもプラスになる可能性が高いのです。

良好な家族関係を保てる

病児保育を利用することで、家族関係にも良い影響があります。

  • 夫婦間で、どちらが仕事をセーブするかという争いを避けられる
  • 「仕事に行けなかった」と落ち込んだりイライラしたりする状況を減らせる(子どもにも良い影響)
  • 親族に頼る場合も相手の負担になっているケースがあるが、それを避けられる
  • プロに頼むことで、家族全員の負担が軽減される

これらの効果により家族全体のストレスが軽減され、より良好な関係を維持できる可能性が高まります。

病児保育を利用する際の注意点

病児保育の利用にあたっては、いくつか注意点があります。これらを押さえておくことで、より円滑に利用できるでしょう。

事前に登録が必要

多くの病児保育施設では、事前の利用者登録が必要です。登録時に必要な情報には以下のようなものがあります。

  • 本人の病歴や予防接種履歴、アレルギーの有無など
  • 保護者の氏名、住所、勤務先など

保育園の入園が決まったら、実際に病児保育を利用するしないに関わらず、念のため登録しておくことをおすすめします。急な病気の際にも、スムーズに利用できるからです。

予約が取りづらいこともある

病児保育の定員は通常の保育園に比べてかなり少ないのが一般的です。そのため、下記のような問題が起こりかねません。

  • 地域や時期にもよるが、予約が取りづらい場合が多い
  • 体調不良は急に来るので計画的な利用は難しい
  • 利用するための段取りが多い

 いざというときのために、利用の流れをシミュレーションしておくと良いでしょう。また、複数の施設に登録しておくことで選択肢を増やすこともできます。

病児保育を利用する流れ

病児保育の利用手順は、一般的に以下のようになります。ただし、細かい部分は施設によって異なる場合があるので、必ず各施設の案内を確認しましょう。

  1. 体調不良の確認:子どもの体調不良に気づく
  2. 医療機関の受診:かかりつけ医や近くの医療機関を受診し、診断を受ける
  3. 病児保育施設への連絡:利用したい病児保育施設に連絡し、空き状況を確認する
  4. 予約・申込:空きがあれば予約し、必要書類(医師連絡票など)を準備する
  5. 利用当日:必要書類、着替え、おむつなどを持参し、施設を利用する

 事前に利用手順を確認し、必要書類のテンプレートをダウンロードしておくなど、準備を進めておきましょう。

まとめ:病児保育なら「病児保育室ぽとふ」

病児保育は、決して「かわいそう」なサービスではありません。むしろ、下記のような観点から見ると、現代の子育て家庭を支える重要なサポートシステムです。

  • 子どもにとっては、専門家による適切なケアを受けられる
  • 親にとっては、仕事とのバランスを取りやすくなる
  • 家族全体にとっては、ストレスの軽減につながる

子どもの状態や、家族の状況をよく考慮した上で、病児保育の利用を検討してみてはいかがでしょうか。最後に、綾瀬市にお住まいの方、または近隣にお住まいの方にお知らせです。「病児保育室ぽとふ」では、充実した病児保育サービスを提供しています。

  • 対象年齢:満1歳以上〜小学6年生まで
  • 利用時間:月〜金 8:30〜17:15(祝日、振替休日、年末年始を除く)
  • 料金:詳細は公式サイトをご確認ください

近隣の市町村にお住まいの方も、相互利用の可能性がありますので、ぜひ一度お問い合わせください。

病児保育は、働く親の強い味方です。子どもの健康を第一に考えながら、自分のキャリアも大切にする。そんなバランスの取れた子育てを、病児保育が支援してくれるでしょう。

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